最終更新日 2023年8月18日

人事DXとは?

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人事DXとは、従来の人事業務を革新し、デジタル技術を活用して業務の効率化やコスト削減、データ分析に基づく最適化を実現することです。

近年、様々な業界においてDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進による企業成長が行われています。人事業務においても、採用活動や人員管理、社内教育、労務管理など、多岐にわたる業務において効率化を行うことで、より企業の根幹に関わる戦略人事にリソースを割けるというメリットがあります。

本記事では、人事部門においてDXを推進するメリットや人事DXの課題、進め方について解説いたします。

人事DXとHRテック

人事DXでは、人事業務をデジタル化し、データに基づいた施策を実施します。具体的には、人事データの抽出と分析により、個人や企業のパフォーマンスの向上と企業文化の変革を目指します。

人事業務のデジタル化の方法で混同されやすい言葉に、HRテックがあります。HRテックは、人事業務自体の効率化を目指したソリューションサービスであり、効率化が目標です。データ分析・活用で個人・企業の変革を目指す人事DXとは異なるため、区別しておきましょう。

人事DXの社会的背景と課題

人事領域においてDXを推進するメリットを4つ紹介します。

業務の効率化を実現できる

人事部門が担う採用、人材育成、移動配置、人事評価などの業務をデジタル化することで、人事部門が扱う従業員一人一人の情報は集約され、システム上に一元管理されます。これにより、従業員の評価、スキル、業績などの個々の状況をいつでも確認できるようになり、人材育成や組織の強化につながります。

また、システム化による属人化の防止とすばやい人材情報の共有により、人事業務を効率化することができるようになります。

戦略人事に注力できる

人事DXが実現すると、従来の業務が効率化され、人事部門が戦略人事に注力できるようになります。

戦略人事とは、企業のビジョンや目標と密接に関連する人材戦略を策定し、それを実現するための具体的な人事施策を展開することです。これには、人材の獲得と配置、能力開発と継続的な学習、パフォーマンス評価と報酬、組織文化の構築と変革などが含まれます。適切な人材を配置することで従業員の力を最大限に引き出し、組織全体の目標達成に貢献します。

従業員の詳細な情報を収集し、データに基づく分析をすることで、人事育成や配置に活用できます。

人事DXにおける課題

人事DXにおける課題を4つ紹介します。事前に課題を把握し、人事DXを成功に導きましょう。

データの収集が難しい

人事DXを実現するためには、企業内の全社員のデータを集める必要があります。しかし、この様なデータは各部署で管理されていたり、紙の書類として保管されていたりすることがあります。

そのため、デジタル化を進めるためには紙のスキャンやシステムへの入力作業などの既存のデータ収集にリソースを奪われることを理解しておきましょう。

既存システムからの移行が難しい

新しいシステムの導入には社内データの収集と整理から、自社に適したシステムの導入、研修など多くのプロセスが存在します。そのため既存の業務フローより時間がかかったりし、新しいシステムに対する批判的な意見が出ることもあるでしょう。

しかし移行が完了し、新しいシステムの運用が安定すれば、業務効率化や戦略的な業務に集中できるようになります。既存システムからの移行期間を乗り切るため、人事DXの目的の周知を徹底しておきましょう。

DX人材が不足している

人事DXの実現には、ITツールやシステムの知識だけでなく、DXに関する知識や理解のある人材が欠かせません。社内にDX推進に適した人材がいない場合には、DX人材の育成や人材採用を視野に入れて取り組む必要があります。

新たな人材確保や育成には、時間やコストがかかるためハードルが高く感じられるでしょう。しかし、DX人材なしでは進められないため、人材不足の問題を解決してからDXに取り組むほうが良いでしょう。

人事DXの進め方

人事DXの進め方を3つの段階にわけて解説します。

目的の明確化

目的に具体性があるほど、上層部、経営層、現場間での認識の違いは防げます。

ツールの導入はあくまで人事DXを実現するための手段です。ツールの導入を目的とせず、人事DXを進めることでどのような目標を達成したいのか、どのような成果を求めるのか明確にしましょう。業務の効率化やコスト◯%削減など、目的をはっきりさせておくことで、目標の設定や課題抽出、ツール選定がうまくいくでしょう

課題の抽出

目標が決まったら、小さな課題も含め、まずは課題をリストアップしましょう。この作業により採用、人材の定着率、育成、配置といった人事業務のなかで、どのような問題を抱えているのかを把握できるようになります。

人事業務は多岐にわたるため、解決すべき課題を一度に取り組むことは難しいでしょう。早く解決できる課題は他の課題と並行して進めるなど、優先順位をつけて取り組むことをおすすめします。

効果検証と見直し

目的を持ってツールを導入した時、目的の達成率は常に検証していく必要があります。思ったように効果が出ていないときは、より目的に沿ったツールに変更することや社内教育の強化、その他人事DXを進める上で課題となっている事柄を把握し、改善しなければなりません。そのためには、現状どれくらい効果が出ているのか確認できる指標を事前に設定しておくと良いでしょう。

また、効果検証の結果、当初の目標を達成できていても「新たな課題がみつかれば解決方法を検討して実行する」ということを繰り返すことで、より良い人事DXを実現できます。

まとめ

本記事では、人事のDX化について代表的な現状の課題やDX化のポイント、取り組み事例をご紹介いたしました。

自社の経営戦略の達成には、戦略人事が重要です。人事DXは、人事業務をデジタル化し、データを分析することで、適切な人材育成、人材配置を可能にします。

しかしDX化には、DX人材不足という課題があります。まず、DX人材の確保し、自社のDX化の目的との課題の抽出から始めてみてはいかがでしょうか。

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